八ヶ岳 歡歸荘 茶室 ”也無庵” |
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Kankiso tea room "yamuan" |
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主要用途:週末別荘 | ||
建築概要:改修工事 茶室 | ||
所在地:八ヶ岳山麓 | ||
設計期間:2015年11月~2016年10月 | ||
工事期間:2016年 8月~2016年10月 | ||
歡歸荘:設計 白井晟一 |
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竣工年:1937年 静岡県伊豆長岡町 | ||
移築年:1983-88年 八ヶ岳に移築 | ||
延床面積:219.80 ㎡ (茶室部分 20.80 ㎡) |
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規模 :地上 2階、 |
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構造概要:在来木造 |
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茶室設計:吉野弘建築設計事務所 |
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担当:吉野弘 津田一輝 竹下茂樹 | ||
白井晟一によって1938年に設計された”歡歸荘”。
本茶室は、”歡歸荘”のもっとも重要な空間である2階サロンの1階部分に設置される。
利休四畳半茶室を基本型とし、村田珠光の可変式茶室「獨盧庵(どくろあん)」を参照し、四畳半から三畳小間へ可変する間としている。
このような歴史的名作をどのように継承し、次の世代へと受け継がせていくか?この命題に対して、現オーナーと数々の名作別荘を訪れ、その使われ方などをリサーチした。その結果、建築をそのまま保存し、歴史の中に封じ込めるのではなく、時代の変遷に併せ可変させ、現在形で使われる活き活きした姿が望ましいという結論に至り、本茶室の設計が開始された。
可変させた三畳の間は、四畳半から三畳という大きさの場面展開だけではなく、過去から現代への場面展開として捉え、通常茶室の材料としては使われない現代的な素材で構成している。
珠光が見出した「侘び」という精神を、「わび茶」にまで高め完成させた千利休。この流れを現代の作家が引用することで、歴史-現在-未来へと歴史を紡ぐ”現代の間”として成立することを目論んでいる。
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